「餅だけじゃない」は間違い。現役ヘルパーがヒヤッとする「がんも」と「パン」の食事
こんにちは、栃木県で重度訪問介護の仕事をしているパティ―です。
お正月やお祝いの時期になると、ニュースで「お餅による窒息」への注意喚起をよく目にしますよね。ご家族も「お餅は小さく切ろう」と気をつけていることが多いと思います。
しかし、私が普段、訪問介護の現場に入っていて「あっ、これ危ないかも…」とヒヤリとするのは、実はお餅だけではありません。
意外かもしれませんが、おでんに入っている**「小さながんもどき」や、朝食の定番である「パン」**。これらが、高齢者の喉を詰まらせたり、知らず知らずのうちに体を弱らせてしまう原因になっていることがあるのです。
今日は現役ヘルパーの視点から、見落としがちな「高齢者の食事の危険信号」と、家族が無理なくできる対策についてお話しします。
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✅【30秒でわかる】本記事の要約
- 危険なのは餅だけじゃない: 汁気を吸った「がんもどき」やパサつく「パン」は高齢者の誤嚥(ごえん)リスクが高い。
- 「食べてる」の落とし穴: パンや麺類だけの食事は「お腹は満ちても筋肉が減る」ため、転倒や寝たきりの原因になる。
- 解決策は「外部化」: 毎日の食事作りが負担なら、柔らかさや栄養が調整された「宅食サービス」に頼るのが、親も家族も守る正解。
その「がんもどき」大丈夫?意外な誤嚥(ごえん)リスク

「柔らかいから大丈夫」と思って出した煮物が、実は高齢者にとっては凶器になることがあります。特に私が現場で気をつけて見ているのが、一口サイズの**「がんもどき」や「厚揚げ」**です。
食事だけでなく「お風呂場」も事故が多い場所です。自宅でできる転倒対策をイラストで解説しました。
なぜ「がんも」が危険なのか?
- パサつきと弾力: がんもどきはスポンジ状で、噛み切るのに意外と顎の力が必要です。唾液が少なくなっている高齢者の口の中では、パサついて飲み込みにくくなることがあります。
- 汁気(しるけ)の罠: 煮汁をたっぷり吸ったがんもを噛んだ瞬間、中の熱い汁が喉の奥に飛び出し、驚いて息を吸い込んで「むせ」てしまう(誤嚥する)ケースがあります。
ご家族からすれば「柔らかくて栄養もありそう」な食材ですが、噛む力や飲み込む力が落ちてきた親御さんにとっては、食べるのに体力がいる食材の一つなんです。
【関連記事】 ▶ [親の「飲み込み」が悪くなった?食事中に見逃してはいけない3つのサイン(※内部リンク予定)]
「パンとコーヒーだけ」が招くタンパク質不足の恐怖
もう一つ、私が訪問先で冷蔵庫やテーブルを見て心配になるのが、**「食事の簡素化」**です。
- 朝は菓子パンとコーヒーだけ
- 昼はカップ麺やお茶漬けだけ
- 夜はスーパーのお惣菜のコロッケ1個
「お腹はいっぱいになるから大丈夫」と皆さんおっしゃいますが、このメニューに共通して欠けているものがあります。それは**「タンパク質」**です。
筋肉が落ちると、介護リスクが一気に高まる
高齢者にとって、タンパク質不足は致命的です。筋肉の材料が足りなくなると、足腰が弱り、転倒しやすくなります。これを「フレイル(虚弱)」と呼びますが、「最近、親が急に痩せた気がする」と感じたら、それは歳のせいではなく栄養不足かもしれません。
体力が落ちると、転倒のリスクが上がります。万が一のために見守りカメラを設置することも有効です。
家族が毎食作るのは限界がある。ではどうする?
「じゃあ、親のために毎日、肉や魚を柔らかく調理して届けなきゃいけないの?」
そう思われたかもしれませんが、仕事や育児のある現役世代がそれを続けるのは不可能です。 そこで私が提案したいのは、**「噛む力が弱くても食べやすく、栄養計算された食事」**を賢く取り入れることです。

最近は、見た目は普通のおかずなのに、スプーンで潰せるほど柔らかく調理された「介護食(ムース食・やわらか食)」の宅配サービスが充実しています。これを使わない手はありません。
【解決策】プロに頼るのが一番の親孝行
もし、離れて暮らす親御さんの食事に不安があるなら、一度「配食サービス」を試してみてください。「手抜き」ではなく「安全管理」です。
1. 飲み込みに不安があるなら「やわらか食」
食材の柔らかさを選べるサービスなら、喉に詰まるリスクを減らしつつ、食事の楽しみを守れます。「ムース食」まで対応しているところもあります。
2. 栄養バランスが心配なら「味も確かな冷凍弁当」
レンジで温めるだけで、肉や魚のタンパク質もしっかり摂れます。 特に**「健康直球便」**のような、購入者の評価が高いセットを選べば、「冷凍弁当って美味しくないんじゃない?」という親御さんのイメージも変わるはずです。
「今日はこれを食べてね」と冷凍庫に入れておくだけで、家族の安心感も段違いですよ。
食事以外にも介護の困りごとがある場合は、プロに相談するのが一番です。どこに行けば話を聞いてくれるかまとめました。
まとめ
「がんもどき」や「パン」が決して悪いわけではありません。ただ、親御さんの身体の状態に合わせて、「食事の形態」を変えていく時期が来ているのかもしれません。
「最近、食事のことで心配だな」と思ったら、無理に手作りしようとせず、プロの手を借りてみてください。美味しい食事を安全に食べてもらうことこそが、今できる一番の親孝行になりますよ。