✅ この記事でわかること(30秒要約)

  • 栃木県の老人ホーム相場は月8万〜30万円と幅広いが、安易な契約は危険。
  • パンフレットの金額に加え、「隠れコスト(医療費・オムツ代等)」が月3〜5万円ほど上乗せされる。
  • 「高くて払えない」と思ったら、**食費・居住費が減額される「負担限度額認定証」**の対象か要確認。
  • 施設が無理なら、月数千円の**「見守りツール」を活用して在宅を延ばす**のが最大の節約術。

「親の介護、そろそろ限界かも……」

そう思って老人ホームのパンフレットを取り寄せたとき、最初に目に飛び込んでくる金額に驚愕するご家族は少なくありません。

「月15万〜30万……!? 私たちの生活もあるのに、毎月こんなに払えない!」

それが普通の感覚です。

こんにちは、栃木県内で現役の介護福祉士をしているパティーです。現場で6年間働いてきましたが、費用の相談を受けるたびに「介護のお金の問題は本当に切実だ」と感じています。

でも、諦める前に少しだけ時間をください。

パンフレットの金額はあくまで「定価」のようなもの。国の制度を正しく使ったり、選択肢を少し変えたりするだけで、負担をグッと減らせる可能性があるからです。

この記事では、栃木県のリアルな費用相場と、パンフレットには載っていない「隠れコスト」、そして「費用を安く抑えるための具体的な対策」を、現場目線で包み隠さずお話しします。


栃木県の老人ホーム費用相場(リアルな数字)

まずは、現実的な相場を知りましょう。

老人ホームには大きく分けて「公的施設(特養など)」と「民間施設(有料など)」があり、費用感が全く異なります。

【栃木県内の月額費用目安(家賃・食費・介護費込)】

施設タイプ入居一時金月額費用の目安特徴
特別養護老人ホーム(特養)0円8万〜14万円費用は安いが、待機者が多く入居条件が厳しい(要介護3以上)。
介護老人保健施設(老健)0円9万〜15万円リハビリ目的で在宅復帰を目指す施設。終の住処ではない。
介護付き有料老人ホーム0〜数百万15万〜30万円サービスが手厚く、レクや食事も充実。料金幅が広い。
サ高住(サービス付き高齢者向け住宅)敷金程度12万〜25万円自由度が高いが、介護度が高くなると外部サービス利用で割高になることも。

「やっぱり特養に入りたい!」と思う方が多いですが、栃木県内でも特養は空き待ちが基本。すぐに入居が必要な場合、現実的には民間施設も視野に入れる必要があります。

パンフレットには載っていない「隠れコスト」に注意!

ここで、介護福祉士として絶対に知っておいてほしいことがあります。

パンフレットに書いている「月額利用料」だけで予算を組むと、後で**「話が違う!」**となりかねません。

実は、基本料金とは別に**「実費」として請求されるお金が、毎月+3〜5万円ほどかかります。**

  • 医療費・薬代: 訪問診療や薬局代(月5,000円〜1万円前後)
  • オムツ代: 施設の定額プランや持ち込み(月5,000円〜1万円前後)
  • 日用品・嗜好品: ティッシュ、歯ブラシ、おやつ代など
  • 理美容代: 施設に来る訪問理美容(月2,000円程度)
  • 通院介助費: 家族が付き添えない場合、職員にお願いすると有料になるケースも。

「ギリギリ払える金額」の施設を選んでしまうと、この隠れコストで家計が赤字になってしまいます。表示価格+5万円の余裕を見ておくのが、失敗しないコツです。

⚠️ 【重要】2025年・2026年の法改正について

今後、国の制度変更で一部の施設(老健や介護医療院など)の**「多床室(相部屋)」の室料負担が増える予定**です(2025年8月〜)。また、食費の基準額引き上げも予定されています(2026年8月〜)。

これから施設を探す方は、見学時に必ず「この料金は改正後のものですか? 今後値上げの予定はありますか?」と確認してください。


「高すぎて払えない」と思ったら確認すること

「計算してみたけど、やっぱり予算オーバーだ……」

そう落ち込んでいる方、まだ諦めないでください。**「負担限度額認定証」**という制度をご存じでしょうか?

これは、世帯の所得や貯金額が一定以下の場合、施設の「食費」と「居住費(部屋代)」が大幅に安くなる制度です。

特に「特養」や「老健」などの公的施設に入る場合、この制度が使えるかどうかで、支払額が月数万円単位で変わります。

  • 「うちは対象になるの?」
  • 「貯金がいくらあったらダメなの?」

制度は少し複雑ですが、知らないと大損します。以下の記事で、栃木県の事例も交えてわかりやすく解説しているので、必ずチェックしてください。

施設はまだ早い?「在宅」で費用を抑える選択肢

もし、予算の問題でどうしても施設入居が難しい場合、**「無理して施設に入れない」**というのも一つの正解です。

施設に入ると月15万円以上かかりますが、自宅で介護保険サービス(デイサービスやヘルパー)を目一杯使ったとしても、自己負担額には上限(高額介護サービス費)があるため、月4〜5万円程度で収まることがほとんどです。

「でも、一人にするのが心配……」という方へ

「費用は安いけど、親が家で転倒したらどうするの?」「徘徊したら?」

その不安、すごく分かります。在宅介護の最大のネックは**「見守り」**ですよね。

そこで最近、栃木県内でも導入するご家庭が増えているのが、「見守りカメラ」や「スマートホーム」の活用です。

例えば、SONYの「MANOMA(マノマ)」のようなサービスを使えば:

  • 離れていてもスマホで親の様子が見られる
  • 室内カメラで会話ができる
  • 戸締まりの確認ができる

これが、施設代の10分の1以下の月額数千円で導入できます。

「施設に入るまでのつなぎ」として、まずはこうしたツールを使って**在宅生活を延命させる(=貯金を温存する)**のも、賢い戦略です。

まとめ:まずは資金計画を。無理な入所は共倒れのもと

老人ホームの費用は、決して安くはありません。

しかし、仕組みを知れば「減額制度」や「在宅+見守り」といった選択肢が見えてきます。

  1. **相場+5万円(隠れコスト)**を見込んで予算を立てる。
  2. 公的施設なら**「負担限度額認定証」**が使えるか確認する。
  3. 難しければ、**「見守りツール」**を活用して在宅期間を延ばす。

焦って契約して、「支払いができなくて退去」となるのが一番辛い結果です。

まずはご家族で、「いくらなら出し続けられるか」を冷静に話し合ってみてくださいね。

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